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Un Certain Regard:『義経』と現代人アイデンティティ
2006年 03月 27日
平家滅びて後、これまで平家方京の都旧体制と源氏方鎌倉新武家体制という対立の片棒を今度は義経が背負うことになるわけです。元々京の人としてのアイデンティティを持っている義経は法王様の操り人形となってしまうことは理屈上にも史実上にも仕方の無いことなのだが、うまーく平清盛のアイデンティティを引き継ぐ形となった義経は旧体制となりつつある公家社会構造をそのままに桃源郷を夢見るわけである。これが中盤以降の根本的な物語構造である。
ここで一つ考えて見なければならない問いがある。 それは、果たしてこのドラマを観る側である私たちは義経にどこまで思い入れ、共感を持ってみることができるだろうか、ということである。 言うまでも無く、義経の兄源頼朝は現代社会でも手本とされるような理論家・政治家であることは周知の通りであり、このドラマで描かれているその人物像もいかにも大事と小事とを私利私欲をうまく殺しつつ合理的な最終解決を見出す能力を存分に発揮するわけで、我々現代人がいわゆるノウハウとしていることを淡々とこなす姿にとかくやきもきすることはないように思う。 一方で義経は対照的に非論理的で政治的な才能は全く無いもしくはいたって稚拙であり、権力も兵力もないまま平然と桃源郷を夢見るそのエネルギーはあきれるほど強い。ドラマの中では「理」の頼朝「情」の義経という対象的位置関係を嫌というほど刷り込もうとするわけだが、血縁というアイデンティティにすがることができなかった義経は、当時の時代の趨勢に逆行する旧社会と体制の中に桃源郷を夢見てそこに自らのアイデンティティの拠り所とし、そのアイデンティティの矛盾と脆弱性を朗等たちのほとんど精神的ホモにも近い絆に酔うことで目隠しをする。ゆえに、観ている私たちは少なからずそこに苛立たされるように思う。 基本的に時代劇の世界は旧社会であり、その旧社会や体制を当時の当たり前のものとして私たちは理解し受け取らない限り中々物語り上のドラマを積極的に消化するのは難しい。そして近年、現代の時代劇の特徴として、主人公に現代人である我々のアイデンティティを付与することで私たちは自動的に主人公へ視点を同化させようとするわけである。さあらば、もう一度問うべきは、主人公義経に私たちは現代人のアイデンティティを見、共感することができるのかどうか、である。 そこに正解はないように思われる。家族・血縁・情を討ち捨てそこに基盤を求めぬ頼朝、そして全くその逆を行く義経、旧きを壊し新しい体制を築くことに熱意を燃やす頼朝、そしてここでもまた逆を行く義経、システムに重きをおく頼朝、人とのコネクションに重きをおく義経。ここは、もはや見る方々一人一人の判断するところなのだろう。逆に、ここにこの大河ドラマ『義経』の見所の一つになっているように思えさせするところだ。 そして、今回最後に、昨今の時代劇とそこに映される観念的ナショナリズム・ノスタルジーの構造が日本の北に求められるところから見ても『義経』もまたその流れを汲んでいると見受けられる。最終的に義経は奥州平泉に最後の桃源郷、よき日本を見る、この流れから眺めると、義経もまた主人公として少なからず現代人のアイデンティティを反映しているのかもしれない。 Depper
by corin_depper
| 2006-03-27 08:39
| レビューと考察
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