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  • 映画を少しばかり外から眺めてみるそのカタチ

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    東京国際映画祭が「コンテンツ祭」へ・・・
    まず衝撃の記事の参照URLを先に。
    http://www.asahi.com/business/update/0711/137.htm(Asahi.com)

    ↑の参照記事へ飛んでもらうとわかりますが、タイトルにもあるように、「映画祭」が「コンテンツ祭」へと変容するようです。個人的には「映画祭」という形態が終わりを告げることに、いよいよか・・・という思いであり、「コンテンツ祭」という変容の仕方に、そう来たか・・・という感慨です。これが経済産業省という官主導によるコンテンツ事業界を巻き込んだ転換であるというところがキモですね。

    映画界からすれば一大事ですが、コンテンツ界からすれば願ったり叶ったりでしょう。なぜこういうことになるのかといえば、記事にもあるように、東京国際映画祭は国際的知名度が低い、いや知名度というよりは、映画祭的な価値が低く見られていました。その要因は、商業PRに特化されつつあったからです。映画祭に集まる映画は商業的PRという大きな側面に期待するところは大きいのですが、あくまで欧米のそれと鑑みたとき、あくまで側面なのです。まぁ、映画祭にてその映画の知名度を上げてより多くの国へと流通を広げるという意味では、その結果として付いてくる興業は大きな産物です。しかしその知名度や映画作品の持つ魅力などは、商業的価値判断のみで測られているわけではありません。そこに映画祭の映画祭たる所以があります。この意識が東京国際映画祭(TIFF)には欠けているように思っていました、それがゆえに映画祭自体の認知度も国際的に上がらなかったのではないかと考えています。

    映画祭で伝書鳩の役割を果たす各国の映画ジャーナリストの扱いをみていてもそうです。字幕のない映画の上映、彼らのための鑑賞シートの不足、多くのスクリーニングでは空席が目立つと言います。その空席はスポンサー側やいわゆる政治的有力者へとあてがわれているようですが、彼らは実際のスクリーニングには来ていないのです。それを目の当たりにするジャーナリスト達が各々の国へ何を持ち帰れというのでしょうか?不満と徒労感といったところでしょうかね。例えば、昨年のロンドン国際映画祭において、まだ研究者としてひよっこの私が研究のためにその映画をぜひ見たいといえば、映画祭スポンサーで、かつ配給会社である(産業側の)人が、自社の持つ特等席を譲ってまで招待してくれたりするわけです。改めて映画祭は「製作・配給・上映・そして鑑賞者」この四身一体のお祭りなのだということを再認識するわけですが、TIFFの審査委員の面々を毎年チェックしますと、産業からの選出ばかりでジャーナリストや批評家、学者、そういう「観る」スペシャリストはあまり見かけません。このアンバランスが映画祭の綻びとなると予期するのは難しいことではありませんでした。それ故に、とうとうそうなってしまったか、という思いです。

    一方で、ゲームやアニメ、漫画などのいわゆるコンテンツ産業は映画を凌ぐ規模であるというのもまた事実です。これらが国際的な催しの中で世界にその存在を発信できる機会と捉えれば願ったり叶ったりというところでしょう。事実、映画は既に古来の「製作・配給・上映」という確かな三段論法は崩れてきており、ゲーム界やアニメ・漫画界との刷り合わせを始めているというのもまた事実。つまり、そこに集めるコンテンツの展覧会、そしてその商業的PRの場というところに特化するということであれば、今回の変容は合点の行くものだと思います。裏を返せば、東京国際映画祭は映画祭としてではなく、国際的展覧と商業PRの特化を目的とされていたことがわかりますね。そして、それを政府が促進するわけで、もちろん商業的発展を目的に。文部科学省などではないところがそれを如術にあらわしていますね。

    とはいえ、今までTIFFの欠如している側面を補うかのように行われていた「東京Filmex」という欧米のそれに近い形態の映画祭の真価が問われるようになるでしょうし、映画関係者(産業側に属さない)たちの拠り所にもなるのではないでしょうか。ジャーナリスト達の間では、むしろこちらの方が映画祭として評価をされていましたしね、元々。個人的にも頑張ってもらいたいところです。

    さて、これから日本の映画界はこれからどうなっていくのでしょうね。このまま産業・製作主導で形成されていくのでしょうか。それが日本映画界の独自の顔となるのでしょうか。そして、実際の映画の評価は国外で、国内では消費だけが目的となってしまうのでしょうか。目先の消費と産業としての繁栄も不可欠ではありますが、それだけでは自転車操業的日本映画界の体質は変わらないでしょうね。日本映画百年の計を模索する人物はいないのでしょうかね。文科省の巻き返しに儚い期待をしたいところですが・・・
    Depper


    日本で頻繁に使われる「コンテンツ」という言葉と括りはどうしても好きになれません・・・。
    by corin_depper | 2006-07-13 00:13 | Newsアーカイブ