• 映画を少しばかり外から眺めてみるそのカタチ
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    Whose and What kind of 『Pride and Prejudice』??
    e0039500_23114037.jpgイギリスで去年10月に一度見たのですが、レビューを書くには記憶がおぼろげになりつつあったので、本日再度鑑賞してきました。『プライド偏見』というタイトル、ちょっとtrickyです。この映画、「プライドが高く傲慢で偏見を持った上流階級のMr Darcy」と「中流階級のElizabeth」の物語ではないんですよ。結果から言うと、「上流階級のMr Darcy」と「プライドが高く傲慢で偏見を持った中流階級のElizabeth」の物語です。

    Elizabethの生まれたBennet家は中流階級(Middle class)。息子なしの5人娘なので、父親のMr Bennetが死んでしまうと家を相続するものがいなくなり見ず知らずの親戚の手に渡ってしまうため、母親のMrs Bennetは娘をいい家(夫の死後自分を義母として養ってくれるお金持ちの家)に嫁がせたいと必死です。そんななか、Elizabethは常に一人Bennet家から一歩距離を置いている存在。彼女は他の姉妹にはない知性を持ち合わせており、教養もなく娘を玉の輿に乗せることしか考えていない母親、そして教養もなく玉の輿に乗ることしか考えてない妹たちにうんざり。パーティーで「うちの家族ったら競って恥をさらしてるわ」と発言していることから、明らかに彼女は母親と姉妹を「恥」だと見下していることがわかります。つまり、彼女は中流階級のBennet家の一員でありながら、実はその社会から抜け出しているアウトサイダーでもあるわけです。
    e0039500_23302095.jpg
    彼女のアイデンティティを確認しましょう。
    ・自分の知性・マナー・考え方(総じてsense and sensibilityとでもいいましょうか)に絶対的なプライドと自信を持つ。

    一方で、

    ・上流階級に媚を売る中流階級(母親・妹)の態度に偏見を持つ。
    ・中流階級を見下す上流階級(ジュディ・デンチ演じるLady Catherine・Mr Bingleyの妹Caroline)の態度に偏見を持つ。
    ・そして何より、中流階級女性と上流階級男性の財産目的の愛のない結婚に偏見を持ち、許すことができない。

    自分のことを「他の中流階級の人間とは違う」と信じる彼女ですが、それと同時に結局は自分も中流階級の一員に過ぎないことを認めたくない強いコンプレックスも持っています。生活の安定を求め、Elizabethが忌み嫌う愛のない結婚をした親友のCharlotteに対する怒りと失望は、同じ中流階級であり同じ状況に立たされている自分もいつか同じような結婚をしなければならないのだという現実への怒りと失望でもあります。このように彼女は様々なプライド偏見でがんじがらめになっているわけですが、この「中流階級と上流階級の結婚=財産目当て=愛がない」という偏見、そしてこの見解に間違いはないというプライドが物語のキーとなります。

    一方Mr Darcyは上流階級(Upper Class)の紳士。でもポイントは、彼はElizabeth偏見を持つような「中流階級を見下す上流階級」の一員ではないということです。Mr DarcyElizabethが初めて出会うダンスパーティーで、髪がブロンドでもなく宝石も付けずシルクではなく綿のドレスを着たElizabethに一瞬で目を奪われます。このシーン、明らかに彼女を見下しているMr Bingleyの妹Carolineのような上流階級の人間とは彼が異質であることを証明しています。Mr Darcyはこの映画のなかで唯一常に柔軟な変化を続ける存在でもあります。その変化は全てElizabethのためであり、Mr Darcyは彼女の前ではプライド偏見も持ち得ないのです。
    e0039500_2320834.jpg
    Mr Darcyの変化(とElizabethの不変化)を追いましょう。最初はダンスをしない主義の彼でしたが…
    ・「May I have the next dance, Miss Elizabeth?」とダンスの誘いをする。(⇔Elizabethは「You May」とそっけなく返事をする。)

    ・「I... do not have the talent of conversing easily with people I have never met before.」と対人コミュニケーションが苦手であることを告白。
    (⇔Elizabethは「Perhaps you should take your aunt(Lady Catherine)'s advice and practice.」と嫌味をこめて返事をする。)

    ・階級の差を無視してElizabethにプロポーズ(一回目)する。
    (⇔「階級の差を無視して」という発言に反感を覚え、姉とMr Bingleyの仲を引き裂いた理由に家族の品のなさと経済状態を指摘され(コンプレックスを逆撫でされ、また事実であり否定できないがために)キレる。)

    ・階級が下のElizabethと彼女の伯父伯母を自宅の宮殿へ招待し、最愛の妹を紹介する。

    Elizabethの妹Lydiaを救うために、自分の父親の愛を奪い、その愛を裏切り、そのうえ財産目当てにまだ15歳の妹にまで手を出したWickhamに資金提供をする。

    ・自分(本当はCarolineの仕業だったが…)が引き裂いてしまったMr BingleyとElizabethの姉Janeのキューピッドになる。
    e0039500_2318912.jpg
    この変化を見て、Mr Darcyプライド偏見Elizabethとの恋を邪魔していると思う人はいないでしょう。ではElizabethはどの時点でプライド偏見がなくなったのでしょうか。

    そこで思い出したいのが、前述した「中流階級と上流階級の結婚=財産目当て=愛がない」という偏見です。Elizabethのなかでは、数々の出来事と歳月を経てMr Darcyは自分が偏見を持っているような上流階級の人間ではないということを、実は理解しています。つまり、Elizabethに歯止めをかけているものは、Mr Darcyへの偏見などではないのです。ではなぜ素直にMr Darcyのプロポーズを受け入れることができなかったのか。それは「中流階級と上流階級の結婚=財産目当て=愛がない」という偏見を打ち破ることができなかったからでしょう。彼女のプライドをかけた法則によれば、「ElizabethMr Darcyとの結婚=財産目当て=愛がない」ということになってしまい、それは彼女が心底許すことができないことで、いわば自己矛盾を起こすことになるのです。

    そのしがらみを解いてくれるもの。それが、Elizabethにとって姉妹のなかで唯一心を許すことのできる姉Janeの存在。彼女が(Mr Darcyの助けで)ようやくMr Bingleyと婚約したとき、ついにElizabethは涙を浮かべてこういいます。

    e0039500_23322941.jpg


    「I've been so blind...」(私は何も解っていなかった…)←意訳でごめんなさい。




    中流階級のJaneと上流階級のMr Bingleyの財産目当てではない、愛のある結婚を目の当たりにしたとき、Elizabeth偏見は覆され、プライドも崩壊せざるを得なくなります。頑なに目をつぶって背いてきた事実(もしくは欲望)、それは偏見視などできず尊敬にも値するMr Darcyの存在と、彼がオファーしてくれた愛のある結婚。そして、「無知の知」の直後、Lady Catherineが訪問してきます。一見、Lady Catherineの物語への再介入なくElizabethMr Darcyがハッピーエンドになってもいいように見えますが、実はこのシーン、映画の中で非常に重要な役割があります。

    まず、このシーンはLady CatherineがMr Darcyの対極であることを観客に再確認させています。高慢な態度でBennet家をけなし、階級の差を理由にMr DarcyElizabethの結婚を拒絶する彼女の姿は、Elizabethが持っていた上流階級に対する偏見を体現するものです。そして次に、ElizabethがLady CatherineとMr Darcyとの差を認識できるようになったこと(前回Lady Catherineに会い無理やりピアノを弾かされたときにはElizabethのなかではまだMr Darcyも同類に過ぎなかった)を映し出し、そしてプライド偏見も崩壊したあとで自分が母や妹と同じ中流階級の娘であることを受け入れたことも確認できます。それを示すのが「Mr Darcyと結婚しないなどとは約束できない」という抵抗と、「できる限りの言葉で(家族ではなく)自分を侮辱された」という意識です。

    e0039500_23314626.jpg夜明けの(二度目の)プロポーズで、Mr Darcyは以下のように述べます。
    「you have bewitched me, body and soul, and I love... I love... I love you. I never wish to be parted from you from this day on.」
    でもね、実は魔法をかけたのはMr Darcyのほうで、魔法をかけられた(もしくは悪い魔法=プライドと偏見から解かれた)のはElizabethのほうなのではないでしょうか。
    Corin

    公式:
    http://www.prideandprejudicemovie.net/splash.html(英語)
    http://www.pride-h.jp/(日本語)
    参照:
    http://www.workingtitlefilms.com/film.php?filmID=38(Working Title Production)
    http://www.imdb.com/title/tt0414387/(IMDb)
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    by corin_depper | 2006-01-16 23:38 | レビューと考察